auなどの三大キャリアや格安SIMなどで、よく見かける受信最大●●Mbps / 送信最大●●Mbpsの文字。
こんな風に思った方、多いのではないでしょうか?
Mbpsとはデータ通信を行う際の速度の単位です。
そして、各通信会社のウェブサイトに記載されている数値は目安なので注意が必要です。
三大キャリアであれば気にすることはありませんが、通信速度が不安定な格安SIMの場合、ウェブサイトの記載を鵜呑みにすると、乗り換えてみたら通信速度が遅すぎて使い物にならなかったなんてことにもなりかねません・・・!
- Mbpsはデータ通信を行う速度の単位
- 公式サイトに記載の速度は実際の速度と異なるので鵜呑みは危険!
この記事では、通信速度を表す単位”Mbps”についての解説や、日常使いに最低限必要な通信速度の目安など、格安SIMをはじめとするスマホを選ぶ時に知っておくと便利な通信速度の基礎知識を紹介します。
通信速度の基礎知識
通信速度(Mbps)とは、メールを送ったり・ウェブサイトを閲覧したり・アプリをダウンロードしたりと、スマホを使う上で重要なデータ通信を行う際の速度のことです。
ここからはもう少し詳しく通信速度・Mbpsについて解説してみたいと思います!
通信速度の単位MbpsとKbps
三大キャリアや格安SIMのウェブサイトでは、最大通信速度を確認することができます。
この時用いられる単位がMbpsとKbps。
この単位、はじめて見たって方も多いのではないでしょうか?
Mbps(メガビーピーエス)とKbps(キロビーピーエス)は、1秒間に送受信可能なデータ量を表す単位です。
もっと詳しく説明すると、1Bite=8bitのため、Mbpsの数値を8で割った数字が1秒間に送受信できるデータ量となります。
Mbps・Kbpsとは:1秒間に送受信可能なデータ量を表す単位
例:受信75Mbps・送信最大25Mbpsと書かれていた場合
- 受信最大75Mbps
→ 9MB分のデータを1秒間に受信できる (75÷8=9.375) - 送信最大25Mbps
→3MB分のデータを1秒間に送信できる (25÷8=3.125)
上り・下り通信速度とは?
次に謎だと思われるのが、よく見かける上り通信速度・下り通信速度の意味。
上り下りは、送受信のことを指しています。
上り | 下り | |
概要 | データを送信する速度 | データを受信する速度 |
例 |
|
|
重要なのは下り(受信)速度
表を見ればわかる通り、一般的に私たちが「速いor遅い」と感じる速度は受信速度だと思います。
など、よくあるイライラの原因は下り(受信)速度が遅いためです。
格安SIMなどを選ぶ時は、下り速度を重要視するのがおすすめです。
通信速度は安定していない
通信速度を確認する上で知っておかないといけないのは、通信速度はいつも同じではない。ということ。
最近はそうでもなくなりましたが、お正月や花火大会など多くの人が集まる場所に行くと、携帯が圏外になったり繋がりにくくなった経験はありませんか?
あれは、多くの人が同じ場所や時間に一斉にデータ通信を行っていたためです。
三大キャリアでは、以前のように通信速度が極端に落ちることはあまりありませんが、格安SIMで通勤通学の時間やお昼などのスマホを使う人が増える時間は通信速度が落ちます。
特に昼時12時〜13時の間は下り1Mbps出てれば◎と思っていた方が良いです。
格安SIMでは、多くの人がスマホを使う時間は通信速度が低下する。
- お昼
- 通勤通学ラッシュ時(朝・夕方)
ウェブサイトに記載の通信速度は理論上の最高速度
また、各種通信サービスは基本的にベストエフォート型と呼ばれるサービス形態を取っています。
ベストエフォートとは、利用する場所や状況で通信速度や品質が変化するサービス形態のことを言います。
ベストエフォートとは、各種通信サービスにおいて、その場の状況や状態によって提供される通信速度や品質などの性能が変化するようなサービス形態のことをいう。速度の保証やコントロールを行わないため、回線の混雑などで通信速度が遅くなってしまうことがある。
そのため、通信会社に記載されている通信速度は、理論上の最高速度です。
実際に使う場所や端末、時間帯などによって実効速度(実際に出ている速度)は変動します。
特に格安SIMは最高速度と実効速度に大きな差が出るので鵜呑みにしないようにしましょう。
はじめて格安SIMを利用する方は、必ずユーザーレビューなどをチェックして実効速度はどれくらいなのかを確認することをおすすめします。
- 公表されている通信速度は理論上の最高速度
- 乗り換え時は下りの実効速度を重視する
au・UQモバイル・mineoの実効速度のレビューはこちら
通信速度の目安は?
実効速度をチェックするにも、実際に必要な通信速度がわからなければ、選びようがないと思います。
ここからは、日常使いをする上で必要な通信速度の目安について紹介します。
三大キャリアの通信速度を知ってますか?
この記事を見ている方は、三大キャリアをお使い方が多いと思うのですが、今使っているスマホの実効速度はご存知ですか?
今の通信速度を知っておくと、格安SIMのレビューを見たときに、どれくらいの差があるのかわかりやすいのでおすすめですよ。
auの場合、2018年計測の速度は下記の通りです。(※2017年版から更新しました)
さすがキャリアだけあって、めちゃくちゃ速いですね。
- 上り通信速度(平均):22Mbps
- 下り通信速度(平均):106Mbps
※東京都渋谷区宇田川町 付近 (1)の14時台の通信速度です。
引用:au 実効速度について
本当にこんなに速い!?実際に測った数値はこちら
本当にそんなに速いのかな・・・?
と、怪しく感じたので、実際にauの通信速度を計測してみました。
以下は同じく東京都渋谷区で16時頃計測した数値です。(端末iPhone6)
(※ダウンロード=下り通信速度、アップロード=上り通信速度)
残念ながら公表ほどの速度はでていないようです。
先ほど紹介した通り、場所や時間・端末などで大きく変わるので仕方がないですね。
しかし、利用するには問題ないスピードが出ています。
ご自身の環境がどれくらいのスピードが出ているか気になる方は乗り換え前にスピードテストを行ってみるのもおすすめですよ。
乗り換え後、どれくらい遅くなるのかがイメージしやすいと思います。
スピードテストは、スマホのアプリで簡単に行えます。今回私が使用したアプリはこちらです。
使用用途別の通信速度の目安
三大キャリアの通信速度が大体わかったところで、次は日常使うアプリやサービスを快適に使うために、どれくらいの通信速度が必要なのか目安を紹介します。
結論から言うと、通信速度は下り100Mbpsも必要ありません。
YouTubeを観たり、LINEやSNSの利用ならそこまで速くなくても快適に利用できますよ。
LINEやインターネットの閲覧に必要な通信速度の目安
- LINEやメール: 200Kbps
- ウェブサイトの閲覧:1Mbps
LINEやメールなどのテキストの送受信は、通信速度が遅くても利用できます。
たとえば、auで通信制限がかかった場合の速度は128Kbpsです。
通信制限を経験したことがある人は、制限時でもLINEやメールは利用できていませんでしたか?
ウェブサイトの閲覧は、ページの画像量などによっても異なりますが、1Mbps以上あれば問題なく閲覧できるでしょう。
SNS別の通信速度の目安
SNSの中では、Facebook、Twitterなどはテキスト中心なので、もっと速度が遅くても問題なく利用できます。
Instagramは画像が中心になるので、最低でも1Mbpsは欲しいところです。
YouTubeなどの動画を視聴する場合の通信速度の目安
日常生活の中で、通信速度や容量をもっとも必要とするのが動画視聴です。
主にYouTubeを見る方が多いと思いますが、YouTubeをストレスなく視聴するには以下の通信速度が出ているのが良いと思います。
具体的には、YouTubeでは解像度別に以下の速度が推奨されています。
動画の解像度 | 推奨される持続的な速度 |
4K | 20 Mbps |
HD 1080p | 5 Mbps |
HD 720p | 2.5 Mbps |
SD 480p | 1.1 Mbps |
SD 360p | 0.7 Mbps |
このことから最低でも1Mbps以上、できれば3Mbps程度出ていれば、動画は快適に観ることができそうです。
ポケモンGOも3Mbpsあれば快適に使えます
ポケモンGOを代表とするARゲームも、下り10Mbps程度の速度があれば快適に遊べます。
実際に速度低下すると言われている昼時に格安SIMのUQモバイル、mineoでポケモンGOをプレイしてみましたが、mineoは下り0.51Mbpsと低速だったにも関わらずARをONにしていても遊ぶことができました。
これは個人的な体感ですが、1Mbpsを切ると心もとないですが、3Mbpsくらい出ていればまったく問題なく遊べると思います。
ストレスなくスマホを使う通信速度の目安は下り3Mbps
最近は、老若男女問わずスマホでYouTubeなどの動画を視聴される方が多いと思います。
私は格安SIMに乗り換えて数年経ちますが、通信速度が「遅いな・・・」と感じるタイミングはやはり動画視聴やinstagramの閲覧時です。
YouTubeの動画視聴に必要な通信速度は高画質の場合、最低3Mbpsと言われていますから、平均で3Mbps以上の実効速度が出ている格安SIMを選べば、キャリアから乗り換えてもストレスを感じにくいのではないでしょうか。
快適に利用できる通信速度:平均下り3Mbps
格安SIM選びのポイント:通信速度だけを重視しない
格安SIMを選ぶ上で知っておきたい通信速度について紹介しましたが、必要な通信速度は3Mbpsあれば十分だったことから、通信速度と料金のバランスの良いものを選ぶことをおすすめします。
たとえば、LINEやメールくらいしか使わないのに、YouTubeもサクサク見れるほど速度が早く、料金の高い会社を選ぶのはもったいないです。
対して外出先でもYouTubeを見るのに、料金の安さだけで通信速度の遅い格安SIMを選んだらストレスが溜まってしまいます。
自分の用途にあった速度と料金バランスが取れた格安SIMを選ぶことが、スマホ代節約のポイントとなりそうです。
- 速度は普通で料金重視?
- 料金高めでも速度重視?
格安SIMシェア上位9社を比較!
さて、ここからは具体的にどこの格安SIMがいいのか?
シェア上位9社を比較してみたいと思います。
主要9社はこちら!
上位9社を比較!
以下は、料金・サービス別に比較した表です。
通信会社 | UQ | Y! | 楽天 | mineo | LINE | BIGLOBE | IIJmio | イオン | OCN |
回線 | A | S | AD | ADS | ADS | AD | AD | AD | D |
3GB料金 | 2,178円 | 2,178円 | 1,760円 | 1,661円 | 1,859円 | 1,760円 | 1,760円 | 1,958円 | 1,980円 |
節約モード | ○ | × | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ |
かけ放題 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
口座振替 | ○ | ○ | ○ | × | △ | × | × | × | ○ |
家族割 | ○ | ○ | × | ○ | × | × | △ | × | × |
パケットシェア | × | × | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × | |
iPhone取扱 | ○ | ○ | × | × | × | ○ | × | × | × |
公式 |
※横にスクロールできます※3GB料金:3GBプランがない場合は近い容量の料金を記載
料金重視ならmineoが最安値
こんな方は、料金重視で選んでも問題と思います。
仕事の昼休みが13時からだから、意外と昼の速度低下は関係ないって方も多いでしょうし、動画視聴もWi-Fi環境下だけと決めてしまえば、通信速度はそこまで速くなくても問題ありません。
- YouTubeはwi-fiで観る
- 昼時(12時〜13時)にYouTube、インスタは使わない
- 通信速度はそこそこでOK。料金重視
そんな方におすすめなのはmineo(マイネオ)です。
昼時の通信速度は、格安SIMの平均値1Mbps前後と低下しますが、それ以外はしっかり速度が出ています。
これは私が実際に計測した平日夕方のmineoの通信速度です。
21Mbps出ていれば、もちろんYouTubeもさくさく観れますし、インスタをチェックしたり、ニュースサイトを観ながら帰宅できます。
auからの乗り換えなら2年総額8万円安くなる
実際にキャリアから乗り換えるとどれくらい安くなるのか、auの一番安いピタットプラン(シングル)と比較してみました。
結果、2年総額9万円以上の節約になるようです。
1年目 | 2年目 | 2年間総額 | |
au | 5,478円 | 5,478円 | 131,472円 |
mineo | 1,661円 | 1,661円 | 39,864円 |
差額 | 3,817円 | 3,817円 | 91,608円 |
※auはスマートバリュー・スマホ応援割未加入※通話料は別途かかります
mineoのうれしいところは、この料金が永年続くこと。
契約年数による料金の変動がないため、解約するまでずっとこの金額で利用できます。
速度重視ならUQモバイル・ワイモバイル
毎日使うものですから、料金は抜きにして快適に使えるのが一番!って方も多いと思います。
- ガンガンスマホを使いたい
- 外出先でもYouTubeを観る
- 料金よりも快適性が大事!
そんな方には、UQモバイルかワイモバイルがおすすめです。
やはりau系列の力なのか?UQモバイルは、他社とは比べ物にならないくらい速いです。
UQモバイルに至っては、昼時の速度低下はほとんどないので、この記事の内容は気にしなくてOKです。
以下は実際に私が計測したUQモバイルのお昼(12:30)頃の通信速度です。
他社ではこの時間下り1Mbps出てれば◎と言われている中、19Mbpsも出ていました。
これだけ出ていれば、昼休みにYouTubeを観ることだってできますね。
UQモバイルと同様に、ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルも昼時の通信速度とは無縁です。
他社と比べて割高だけど、auピタットプランからは安くなる!
UQモバイル・ワイモバイルは、通信速度が爆速なだけあって、料金は他の格安SIMと比べると少し割高です。
それでも、auと比べるとUQモバイルは6万円以上、ワイモバイルは5万円以上の節約になりますよ。
月額料金 | 2年間総額 | |
au | 4,928円 | 118272円 |
UQ | 2,178円 | 52,272円 |
Y! | 2,178円 | 66,132円 |
※データ容量4GBの比較※ワイモバイルのみかけ放題込み
通信速度の基礎知識総まとめ
格安SIMへ乗り換える前に知っておきたい通信速度の基礎知識をご紹介しました。
最後にこの記事の総まとめをしたいと思います。
- Mbpsとは、通信速度の単位
- ウェブサイト記載の速度は理論上の最高速度なので鵜呑みにしない
- 上りはアップロードの数値、下りはダウンロードの数値
- 注目すべきは下り通信速度
- スマホに必要な通信速度は下り3MbpsあればOK
- 格安SIM選びは通信速度と料金のバランスが重要
通信速度が遅いと言われている格安SIMへの乗り換えは、「ちゃんと使えるかな?」と不安もあるかと思いますが、目安がわかれば乗り換え後のイメージもしやすいのではないでしょうか?
この記事を参考に、乗り換え先を検討していただけるとうれしいです。
いろいろ探してみて、どこにしようか決まらない!って時は、この記事で紹介したUQモバイルかワイモバイルを選べばストレスはないですよ!
ぜひ参考にしてみてくださいね。